~ナラタケ編~

 

「枯葉よ~・・・」何てムードのある唄を口ずさみ乍ら、今日も来ました「赤のれん」昨日東松山で採ったマイタケを持ってお店に入ると奥から甲高い声で「きのこ先生、いらっしゃい~・・・」

カウンターを見ると常連さんが勢ぞろい、目と目で挨拶する。

腰を掛けてまずは1杯。「うま~い~!」

今日もいつもの調子で「ナラタケ」の話をし始めると、特に故郷・青森県津軽では「サモダシ」・新潟県では「アマンダレ」・北海道では「ボリボリ」などと呼んでいる。地方それぞれの呼び方がある「ナラタケ」である。

秋になると道端によく見かけるのは、柄につばのない「ナラタケモドキ」であるが、味に大差はない。

これらのきのこは、ナラタケ属のキシメジ科の食用きのこで、歯切れがよく美味しいダシがでる。食べ過ぎると腹痛や下痢を起こすので要注意だ。もっとも便秘症の女性におすすめのきのこである。

 

ところで、ナラタケが地球上の最大の生物であるというと、皆半信半疑である。「アメリカミシガン州の広葉樹林の土の中のナラタケの根性菌子束をDNA解析したところ、15ヘクタールにおよぶ広大な場所の菌糸が同一の遺伝子を持つ一つの個体と考えられ、一個の個体が重量換算100トンを越える巨大生物であるといわれている!」との説明で納得してもらう。

 

以前、明治神宮御苑を散策していた時、築城、土木建築の名人・加藤清正が築いたとか言われる清正井(清正の井戸)は、パワースポットとして多くの見物人が訪れるところである。神官以外にも清正井の水をペットボトルに毎月汲んで持ち帰る人もいると聞く。現在は飲用禁止の立て札が立っているが・・・

 

ちょうど、清正井の清水の流れを導く両岸の杭に見事に「ナラタケ」は生えていた。吾輩は居ても立っても居られずに「ナラタケ」を有難く戴きました。

その帰り道に「赤のれん」に持ち込んで、霊験あらたかなきのこであると言って、女将に調理してもらった。その時のナラタケの酒肴は格別であったことを覚えている。

 

それから数日後、皇居東御苑を散策していた時、伐採した丸太に群生している「ナラタケ」を見つけた。この時のナラタケを見て、明治神宮御苑と同一の遺伝子からなる個体ではないかと吾輩は今でも勝手に想像している。明治神宮御苑は皇室の100年前の御料地に造られた霊域であることからである。

最近、神宮の森の生物調査も行われたところであるとの話を聞く、きのこ狂の吾輩は両御苑の「ナラタケ」のDNAを分析すると、きっと一致するなどと夢見ながら、勝手に同一であると想像して、思わず顔がほころぶ。

すると透かさず女将が「きのこ先生、嬉しそうね!」吾輩、少し酔ってきたかな。

今宵はこれにて・・・   (徹)

 

 

  🍄ナラタケモドキ🍄